Agressive SKY 3日目(千秋楽)レポ

はじめに

来年のことを言うと鬼が笑うのなら、昨年のことを今ごろ記事にする僕は、福に怒られるのか、と思いつつ書いた、雨宮天2ndソロライブのレポです。

いつも書いてることだけど、ここに書いてあることは、僕の妄想と願望で事実が歪められている場合があるので、ご注意頂きたく。それと、ファースソロライブには参加おりません(その頃はアセイラム姫殿下の印象しかありませんでした)ので過度な期待はなさらないよう…

※The Only SKYどころかそのひとつ前のライブをいまさら記事にするのは、どういうことなのかといいますと、Peachyの感想を仕上げようと下書きを漁っていたら長いこと放置させてしまった記事(しかも長文)を見つけたので、供養の意味を込めて公開しようと思った次第です。

 

内容

開演前

僕は、中野駅で下車したことはなかった。そのせいか、高い建物が、次々流れていき、山手線を離れベットタウンが現れる車窓の様子は、抱いていた中野のイメージと少し異なっていて、結構都会感が薄い場所だった。

さて、いつもの某ヲタクと物販に並び、500円ガチャに並び、Eternalガチャを回して、中野サンモールで暇をつぶす。

上野、秋葉原、新宿、池袋しか東京を知らない自分には、中野サンモール商店街、細い裏路地の雑多な感じとか、本道?と一本外れた通りの温度差がチョットしたアングラ感を醸し出していて、絵になりそうなロケーションが多く、雰囲気があるんだなと、新たな発見に少しココロを踊らせていた。

次のツアー、ライブごとに新しい街の印象を知っていくのもイイと思いながら、足取り軽く会場に向かう。

 

(以下、供養時加筆)

いやねぇ、まさか、この1年半後ツアー全通するなんて思ってなかったわけですよ。読み返してびっくりですねぇ。人間何がどうなるかわかりませんね。

 

1曲目『Velvet Rays

毎回毎回 Velvet の意味を調べてる気がする… Agressive と銘打ったからにはという激しい曲。一直線に伸びる白い光?スポットライト?的なものが「照らす」という歌詞に合わせて、よく動いていた印象。

 

2曲目『Absolute Blue』

おおぉぉぉぉ…おっ? ファースソロには行ってないけど、序盤にこれが来るのが普通なのか?と思いつつも、ノリにノッた一曲。

ココらへんで衣装に目が行く。黒いドレス?(女性の御召物は名称が複雑すぎてわからない)にライトが当たるとキラキラと光が反射していた。

僕にとって最初の2曲は、夢とか憧れとかを掴み取れずもがいてる感じの曲で、天さんに光が差して衣装光り輝くたび、希望の光に向かってもがいている情熱と葛藤の飛沫に感じられた。

 

「ここからはゆっくりして聞いてください。」というMCの後、暗転して舞台にセットが用意され、劇団雨宮パートが始まる。

 

3曲目『夢空

 ゆっくりな曲だから、これかといった印象。青いライト(一面に広がる感じ)とスポットの白い光が雲を思わせる演出だった。このパートはストーリ性が強く、また、セットも用意されていたことから、タイトル通り、劇団雨宮何処と無くあどけなさが残っていて、大きな夢・根拠のない自信を抱いて上京する少女の印象だった。

 

4曲目『Glitter』

 抱いていた夢、夢と現実の乖離、それでも進んでいく日常に抱く焦燥感、いろいろな思いが、混ざり、溢れ出てくる。

前述の夢空の後だと、少女が上京し抱いていた夢と現実のギャップや、思い通りにいかない焦り・苛立ちを覚えつつも、前に進んでいく印象に思う。何というか、下隅時代?みたいな感じ。

 

5曲目『RAINBOW』

 虹は雨の後に架かるもの。晴やかな歌声は雨雲から覗く陽光の如く地上の観測者を後から照らして虹を見せているようだった。歌詞的には「哀しみも歓びも全部集めていこう 全ての色が欲しい」が印象的だった。

下隅時代の少女は、その中で夢の欠片を手にする。そこまで自分が積み上げていたもの、迷いはあっても進んできた道に正解も間違いもないのだから。

 手を振るフリです。(初見)

 

6曲目『GLAMOROUS SKY』

 サビの部分しか原曲を知らないです…

 何というか、このパートに入っている曲だけだあって、(ラスサビのところしか印象にないけど)夢を一人だけでなく二人で追っていきたいと、少女が仲間を見つけられたのだと。

 

7曲目『情熱のスペクトラム

 原曲を知らないです…

 (以下、供養時加筆)

 今思うと、これがリサイタル2回目の布石だった可能性が微粒子レベルで存在…しないか。

 

8曲目『HIgh Free Sprits』

 当たり前だけど青リウムが一面にあるのが海っぽいなと。TrySailの時は盛り上がる系の曲でリウムを振りまくってたけど、この流れで聞くと過去を受け入れ、未来に向かうそんな歌詞だったんだなと。シチュエーションによって印象が変わるのを実感したので、他のメンバーでもソロVer.を聞いてみたいなと思う。

 

9曲目『月明り』

  前の曲の繋がりもあって水面に浮かぶ月をイメージだったと思う。(ステージ上ではちゃんと吊ってありましたよ。)洋上の船舶からみる月は孤独に水面を照らすのだろうか?それとも、周りの星々と共に煌びやかな天蓋となるのだろうか?はたまた、闇夜の荒波にその形を歪まされてしまうのだろうか? 闇夜に浮かぶその月は水面をただ照らし続ける、たったそれだけのことなのだろう。凪いだ日の水面であれば自分自身の姿をありのままに、時化の日であればその輪郭は消え、正しく自身の姿を映しきれない。”月”と”水面”、結局のところ自分の姿は反射した光で分からない。彼女が纏う”雨宮天”は夜空に漂う月明りのようだと思っていた。水面は何を思って月を映しているのだろうか?

 少女が、「孤独に歌う」というシーンをイメージする曲だと思う。歌うことだけは続けていきたい、そんな決意が見える曲だと思う。

 

10曲目『コネクト(-JAZZ arrange Ver-)』

  僕はこのアレンジめっちゃ好きです。ピアノベースで元々儚げな印象の曲がより線が細くなったように引き立つ。他者とのつながりを思わせる歌詞の曲だからこそ、孤独に月を覗いていた少女が同じ道を歩む仲間を見つけられたのだろう。(だといいな?)

  (供養時加筆)

 歌謡曲っぽさはShu!Bi!Du!Baへの布石だった可能性が…ないな

 

11曲目『羽根輪舞』

 暗転の後、ステージに現れたのはソファー?に横たわる天さん。この演出は予想外でミュージカル(見に行ったことはないけど)見たいで面白いと思った。

 これまでの曲たち少女らしい印象は無くなって男たち(男装のダンサー)を手玉に取る大人の女性をイメージさせる。きっと少女は名声と然るべき地位を手に入れていた。けれども、どこか捻くれた歌詞が大きなその地位に至るまでに、置いてきてしまったものを憂いているように思う。

 

12曲目『irodori』

 異色の曲がここで来るのかというのが第一印象。これまでとは変わって赤い光で会場が包まれる。自分のテーマカラーと異なる色を背負って歌う様は、前曲の印象とは対照的な、鳥籠の中のカナリアを彷彿とさせた。自分の思いなど関係なくただ、誰かの手のひらで歌わされているような印象だった。会場の演出をみて凄いなと思ったのは、最後の「ずぶ濡れの赤く染まった翼と、宿された密やかなブルー」で、美しい声をもつカナリアでも翼も水に濡れ重くなってしまった翼では空をはばたくこともできない、ましてや鳥籠の中で飼われている鳥が、自由に羽を広げ羽搏くことを夢見るのは何と虚しいことか。青ではなく、紅い水面に写る姿はこんなにも彼女の重荷になるのか?と思っていたら、最後の最後「密やかなブルー」で赤いサイリウムが青くなるのいいなと思いました。(僕は反応できませんでしたけどね)

こうして、青い世界を望む彼女とそれに応えるように青い水面が表れて劇団雨宮パートが終演したのだ。

 

13曲目『After the tears

 ミュージカルパートの余韻が残っており、エンドロールが流れそうだと思った。青い世界をより青く染めてくれてありがとう。

 

14曲目『Skyreach

 天さんの始まりの曲。ここからラストスパートなんだ、なんだか中間パートのパワーがありすぎて、最終パートが始まりますって言われても実感がなかった。

 

15曲目『ASH』

 前を前をひたすら目指し続けるそんな歌詞が印象的な曲。前曲がアカメが斬るだっただけに、また刀をイメージしていたと思う。玉鋼からひたすらに鍛錬を繰り返し純度を上げた刀身、その鋒はどんな壁でも切り裂ける、そんな朽ちることのない一振りになっていくのだろう。

(アニメは見てないんですよねぇ…)

 

16曲目『Marvelous scene』

 畳み掛けるようにこの曲が来るのかと。君や僕たちといった歌詞は、歌い手以外の登場人物をイメージさせ、鍛え上げた一振りを誰かのために使っている、そんな様をイメージしていた。

 

17曲目『Eternal』

 黒いですね。黒い世界でありながら、「僕らの色に塗り替えるのさ」とたとえ染まらぬ色だとしても、自分色に染め上げるそんながむしゃらな意志を感じていた。あぁ、まだまだ、なんだ。彼女の青さ、刀身の鋭さは、新しい世界の先、その先にはまた新しい世界が待っているのだろう。本当に、鋼を重ね打付け純度を上げる刀身のようだと思い、終幕。

 

アンコール
 18曲目『チョ・イ・ス』

 狙い撃ちするフリが最高でした。さっきまで世界を青く染めあげようとしていた人とは思えない優しい歌声でクライマックスへのプロローグが始まる。

 

19曲目『Fleeting Dream』

 irodoriのカップリング曲として印象に残っていた曲。表題曲がダークな雰囲気なだけに、カップリングの透明感の高さが際立つ。Aメロ、Bメロの夢半ばで、壁を感じながらも、サビで一握の希望を掴み、歩みを進める。

 振りコピの曲。天さんからのお褒めの言葉?が頂けて最高でした。

 

20曲目『Silent Sword』

 なるほどAgressiveと銘打つからには、攻めの曲が最後に来るのかと。この曲は白騎士の天さんをイメージしていた。鍛え上げた得物は彼女の誇りであるかのように、その美しさを増していくのであろう。叶うのであれば、その様を見続けていきたい。純粋に研ぎ澄まされていく、その一振りを。そして、それを手にする彼女が見せる一太刀、一閃の姿を。

 

Wアンコール
21曲目『RAINBOW』

 最後、もう一回のコールに答えて、RAINBOWをもう一回歌いましょうと現れた天さん。この曲アルバムの最後の曲で、青色大好きな天さんが最後に青以外の色の曲を歌うのかな?みたいなことを思っていたけど、(アルバムの表題曲がAbsolute Blueなのもある)青い空には七色の虹が映えるのだと、そう思う。ここまでの挑戦や経験が色となり、彼女の澄み切った青い空に色彩をもたらす。そこには、青のコントラストだけでは表現できない美しさが、目を奪って離さない魅力がある。次に彼女にまた会うとき、より空はその青さを、色はその色彩を増していることだろう。

 

総評

一つのテーマを感じられる公演だった。

全ての曲で、何かにぶつかってもそれを乗り越えて、あるいは迂回して、前に進むというメッセージが込められているようで、向上心の塊と評される彼女の人物像が実感をもって理解できたと思う。いや、ほんとスゴイ人だね。

あとは、ソロライブの楽しみ方というか魅力みたいなものを実感できた。TrySailのライブしか知らない僕にとっては、ソロでの表現できることの多さ、天さんの楽曲で天さんだけの青い空間を作り上げていく様は圧巻の一言だった。

 

最後に雨宮天さん、カッコいいダンサーさん、すべてのスタッフに感謝を。